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about Fuel-燃料のこだわり

​燃料の特性を知ることは、ファイアーショーにおける安全管理への第一歩となります。

数多の燃料の中から、GLT・白灯油・メタノールを状況に応じて調合し、使い分けて使用しております。着色用にはホウ素を用います。

燃料や油付け後の炎具の管理は万全とし安全を100%確保します。また、万一のアクシデントにも迅速且つ柔軟に対応できるよう、訓練しております。

灯油 - Kerosene               ★★★☆☆

全世界で安価に入手可能な燃料。火力が高く、明るいのが特徴。
揮発性・引火性・爆発性が低いため、事故率は比較的低い。
一般に入手出来る灯油(ランプオイル含む)には、添加物や不純物が入っており、猛毒(ベンジン、ナフタ等)を数多く含む。これらは、皮膚や粘膜を通して体内に吸収され、肝臓や腎臓へ蓄積される。失明の危険や発ガン性が高いのも特徴。
灯油特有の匂い・煙があり、煤も出るため、室内での使用は不可能。

白灯油 - White Gasoline ★★☆☆☆

ホワイトガソリン。
灯油に比べ臭いが少なく、硫黄系の毒性が
​低い。

炎が明るく、煙や煤はそれなりに発生する。
臭い等の調整のため添加物やナフタレンが多量に入っているため、極めて有毒。眩暈・発熱・嘔吐・不眠・腎障害・赤血球異常等が見受けられる。
揮発性と引火性が共に高く、大変危険。離れた場所から引火したり、重大事故を引き起こす危険もあるため、上級者でも細心の注意が必要。また、燃料コストも高い。

ガソリン - Gasoline     ★☆☆☆☆

灯油以上に世界中で容易に入手可能な燃料。

刺激を伴う強烈な臭いがあり、硫黄含有率等は高く、極めて有毒。煙や煤も多く発生。皮膚につくと化学性火傷になり、有鉛ガソリンの場合鉛中毒になる。
揮発性と爆発性が極めて高く、大変危険。離れた場所から引火したり、静電気でも引火するほど。
死亡例や重大事故を引き起こす危険もあるため、使用には不向き。

石松子 - Lycopodium     ★★★★☆

常緑シダ植物ヒカゲノカズラの胞子。線香花火に混合されている。全草には去風湿・舒筋活絡・活血等の効能があり、漢方薬である。身体に害はないが、良質なものは入手困難であり大変高価な上に粉塵爆発で用いるため、いろいろな意味で危険である

GTL - Gas To Liquids  ★★★★★

先進のテクノロジーを駆使し、原油ではなく天然ガスを原料とした燃料。
灯油と比較すると、硫黄含有量1/10以下・臭気発生量1/180・煙点2倍以上。
揮発性が比較的穏やかで、引火点は灯油より高く、毒性(硫黄)が低いため安全。燃料自体はほぼ無臭でサラリとしており、化学性火傷が緩和。
着火・消火時も灯油のような臭い・煙・煤が少ないため、室内での使用が可能。
しかし、灯油より高価であり、現在は販売終了したため入手不可である。

アルコール - Alcohol  ★☆☆☆☆

臭い・煙・煤・毒性は少ないが、火力が弱い上割高。何より酔っぱらってしまう。
揮発性や引火性が高く、
爆発事故が発生しやすい。火吹きでの死亡例もあるため、大変危険。

メタノール - Methanol ★★☆☆☆

燃料用アルコール。ドラッグストアで入手可能。

臭い・煙・煤はほぼないが、火力が弱い。

揮発性・引火性はともに高く、空気と混合して爆発性混合ガスを作りやすい。

毒性が強く、亀裂性皮膚炎や視神経障害、失明の危険性もある。

ホウ素 - Boric Acid     ★★☆☆☆

メタノールと合わせて使用することで、炎に着色がされる。

ドラッグストアで入手可能だが、特別なものを使用しているため入手は極めて困難。
経験上、皮膚に付着すると皮膚剥離を起こす。また、神経毒があり使用には細心の注意が必要。

WARNING

眼に入った場合:

直ちに多量の流水を用いて15分間以上の洗眼を続け、眼科専門医の診断を受ける。

皮膚に付着した場合:

直ちに汚染された衣服や靴を脱ぎ、接触部を多量の水又は石鹸水で十分に洗い、医師の診断を受ける。

吸入した場合:

直ちに新鮮な空気の所に移し、保温、安静に努め、医師の診断を受ける。

飲み込んだ場合:

直ちに約1Lの水を飲ませて嘔吐させ、医師の診断を受ける。但し被災者が意識をなくしている場合には口から何も物を与えてはならない。揮発性の高い燃料は無理に吐こうとすると、発生したガスを肺に吸い込み、重度の化学性肺炎で死に至る可能性がある。

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